支部長日誌

2015.03/27

昨年暮れの総選挙、福岡高裁の違憲判決に対する考察

3月25日(水)に福岡高等裁判所は、昨年暮れに執行された総選挙(衆議院議員選挙)に関し、選挙区ごとの一票の格差が2倍を超えているとして、「憲法違反」との判断を下した。(選挙の無効請求は棄却。なお、高松高裁や広島高裁は、「合憲」。東京高裁などは、「違憲状態」と判断)

選挙の一票の格差をめぐる問題は、古くからある課題で、私も大学時代にゼミで研究したことがあります。
当時衆議院の選挙は、中選挙区制で、一票の格差に関しては、概ね1対3以内が合憲との雰囲気がありました。また、最高裁は、違憲判決は下していないと記憶していますが・・・。その背景には、『統治行為論』があったと思います。
統治行為論とは、「国家統治の基本に関する高度な政治性を有する国家の行為については、法律上の争訟として裁判所による法律判断が可能であっても、司法審査の対象から除外するべき」との理論。(*ウィキペディアより引用)
当時の裁判所は、この統治行為論のもと憲法判断をしなかったと記憶しています。

しかしながら一票の格差が長い間続いたため(決して放置ではない)、また、新たな選挙区の線引きが間に合わない状態で行われた平成14(’12)年暮れの総選挙であったため、広島高裁で戦後初となる選挙無効判決が出ました。(最高裁大法廷は、「違憲状態」ではあるが、選挙自体は有効との判決)

昨日[3/26(木)]、『志帥会』の総会が開かれ、そこで伊吹前議長からは、司法に対する監視機能や一票の格差についての話がありました。
要旨は、
○内閣(行政府)と国会(立法府)は、内閣不信任と衆議院解散という緊張関係があるが、立法府と司法(裁判所)にはそれに類する関係がない。
○マスコミは、内閣や国会に関しては、論評するが、司法に対してはそれがない。
○選挙区の区割りは、国勢調査に基づき、1対2以内となるように決める法律となっている。(国勢調査後の人口の移動により1対2を超えても対応できない)
○このような違憲判決が出続けると毎総選挙後に区割りをやらなければならない。

私も伊吹前議長のご指摘を「もっともなことである」とうなずきながら拝聴しました。

ゼミ時代の議論に戻りますが、一票の格差について、「人口だけではなく、面積等も加味すべき(非人口要素を考慮)」との意見に対して、内田健三先生からは、「憲法上、国民固有の権利(国民は議会の代表者である公務員を選挙により選任)とあり、国民(人)にしか触れていないので、非人口要素は考慮すべきではない。1対1に近づけるべきであるが、現実問題としては、2倍を超えてはいけない」とご指導があったように記憶しています。

現在衆議院では、一票の格差並びに定数削減などの議論を有識者会議にお願いしています。(本来は議員が決めるべきであると考えますが・・・。それぞれの政党の思惑があり、当事者での解決は困難。)
この有識者会議からの答申が出たところで、国民の期待に応えるよう対応していくことが私たちの今のところの使命です。国民との約束(定数削減)は必ず果たします!

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